9月議会ーその3 泉の森ホールを売る!?
泉の森ホールと生涯学習センター、図書館、歴史館などの建物全部を来年3月に売るという方針が、市長公室長から説明された。議会の意見を聞くということでなく、「10月から募集を始める」ので、「説明した」ということだった。この間の千代松市政のやり方は、全部こうだ。
10月1日から市役所の玄関横で、民間会社が携帯電話を売り始めた。「泉佐野モバイル」という携帯電話を売る民間会社だ。9月29日の議員協議会で突然「やります」という報告があっただけ。市役所の玄関で、商売を許可するなど、全国でも初めてだろう。市長が許可したら、何でもできるのか?!問題があると思う。
ところで、泉の森を売るやり方は、「セール・アンド・リースバック」という聞いたこともないような方式だという。民間会社が、会社ビルや機械設備などをリース会社に期限付きで買い取ってもらい、リース委託を結んで使うという、方式らしい。民間なら、倒産したら建物を取られてもいいが、自治体の場合、そんなことをしてはいけないので、どこの自治体もやったことはない。
なんでも全国で初めてが好きな千代松市長のやりそうなことである。しかし、リスクも大きい。もし、買った民間会社が転売したらどうなるのか、泉の森も図書館もなくなってしまうリスクがある。
さらに、リース料が高くつき、総額では民間会社が儲けることになる。泉の森ホールなど文化センターの借金は、142億円残っている。あと11年で払い終わる。
このまま借金を払ったほうが安くつく。このままなら、金利は2.0%で総額は164億円で終わる。リース契約はまだだが、最低売却価格は126億円、だから16億円残ることになる。
リース料を年10億円以内、期間は20年以上、という条件らしいから、民間会社に最低200億円支払うことになる。そうすると、164億円より36億円以上払うことになる。民間会社に126億円で売ると、民間会社が74億円以上もうけることになる。それは全部市民の負担になる。
つまり、借金の先送りである。泉佐野市が赤字再建団体に陥る危機にあるのなら、そういう選択肢も考えなけらえばいけないかもしれないが、昨年、健全化団体から脱却したのだから、着実に借金を減らしたほうが賢明だと、私は考える。それに、この方式はリスクもある。
市立文化センターは、築後19年たつから、施設が古くなっており、改修や設備更新が必要になってくるが、費用の負担の仕方は「提案してください」となっているので、おそらく市が負担してくれということになるので、リース料の上に必要になると思われる。
いずれにしてもデメリットのほうが大きい。拙速に決めることではない!!
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